衛生管理者

衛生管理者は一定以上の人が集まって仕事をする場合に選任をしなくてはいけません。

その際に業務内容や規模によって要件が変わります。

そのうちのひとつの資格が、

第一種衛生管理者、第二種衛生管理者です。

比較的有害性の高い業種は、第一種が必要になります。

会社から指示されて仕方なく取得をしなくてはいけなくなった方は、問題がなければ第二種の取得を目指しても良いと思いますが、少し多く勉強すると第二種を取れるので是非挑戦していただきたいと思います。

試験は、安全衛生技術試験協会が主催しており、全国の7箇所の安全衛生技術センターで毎月数回行われています。その中から自分の予定に合わせて受験できます。

ただ、このいつでも受けられるという試験は、しっかり計画して勉強期間と試験日を決めないと割りと簡単な試験でも、何度も不合格になりやすいと思います。

目次

試験科目・試験時間

第一種衛生管理者

試験時間∶3時間、免除者は2時間15分

試験科目∶

労働衛生

有害業務
有害業務以外

10問(80点)
7問(70点)

関係法令

有害業務
有害業務以外

10問(80点)
7問(70点)

労働生理

     

10問(100点)

第二種衛生管理者

試験時間∶3時間、免除者は2時間15分

試験科目∶

労働衛生

有害業務以外

10問(100点)

関係法令

有害業務以外

10問(100点)

労働生理

      

10問(100点)

特例第一種衛生管理者

試験時間∶2時間

試験科目∶

労働衛生

有害業務

10問(80点)

関係法令

有害業務

10問(80点)

特例第一種衛生管理者試験は、第二種衛生管理者を取得した人が第一種衛生管理者を受ける場合に受ける試験で、有害業務に関する労働衛生と関係法令の科目の試験を受けます。

受験資格

主なものは以下の通りです。

  • 大学、短期大学、高等専門学校を卒業後、1年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するもの
  • 高等学校を卒業後、3年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するもの
  • 船員法による衛生管理者適任証書の交付を受けた者で、その後1年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するもの
  • 高等学校卒業程度認定試験に合格した者などで、その後3年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するもの

比較的多くの人に取得をしてもらいたい資格なので受験資格は広くなっています。詳細は、安全衛生技術試験協会のホームページで確認してください。

免除等等

船員法による衛生管理者適任証書の交付を受け、その後1年以上労働衛生の実務に従事した経験を有する方は、労働生理の科目の免除が受けられます。

受験料

6,800円 第一種、第二種共通

試験会場

全国の安全衛生技術センター

北海道安全衛生技術センター
⇒北海道恵庭市黄金北3-13

東北安全衛生技術センター
⇒宮城県岩沼市里の杜1-1-15

関東安全衛生技術センター
⇒千葉県市原市能満2089

中部安全衛生技術センター
⇒愛知県東海市加木屋町丑寅海戸51-5

近畿安全衛生技術センター
⇒兵庫県加古川市神野町西之山字迎野

中国四国安全衛生技術センター
⇒広島県福山市新涯町2-29-36

九州安全衛生技術センター
⇒福岡県久留米市東合川5-9-3

どの会場も、微妙に行きにくい所にあるのでしっかり調べて行くようにしてください。会場によっては最寄りの駅から専用バスが出ていることもあります。

このセンターの他には、出張試験があります。

出張試験は各会場とも年に1回程度です。日程は順次発表されるので、受験をする方は頻繁に確認をしましょう。

合格基準

第一種は、有害業務とそれ以外との範囲ごとに40%以上でかつ、科目ごとに合計60%以上

第二種は、科目ごとに60%以上

他の資格試験としては比較的低い点数の設定になっていますが、前述の通り、油断していると何度も受けることになります。テキストや問題集でしっかり準備して挑みましょう。

合格発表

原則的に試験から7日後に安全衛生技術試験協会のホームページに受験番号が公開されます。

この他に結果通知も届きます。ホームページに掲載された日に発送されるので、少しタイムラグがあります。この結果通知は免許の手続きに必要なので、ホームページで結果を見ても、焦らないで待ちましょう。

合格後の手続き

衛生管理者の免許を手にするには、合格後に手続きをしなくてはいけません。

免許試験合格通知書と必要書類を添付し東京労働局免許証発行センターに送付します。

必要書類は以下の通りです。

  • 免許試験合格通知書
  • 免許申請書
  • 写真 3.0cm×2.4cm
  • 収入印紙 1,500円分(申請手数料)
  • 返信用窓空き封筒
  • 404円分の切手(令和5年1月時点)

このとき必要な書類は、合格通知と共に送られては来ません。自ら改めて入手する必要があります。

入手するには、3つ方法があります。

1つ目は、安全衛生技術試験協会に封書に切手を貼った返送用の封筒と依頼書を共に送り、送ってもらう方法です。

2つ目は、試験会場で手続き用の書類を配布しているのでそこで貰ってくる方法です。試験の結果に自信がなくても、貰ってくるようにしましょう。

3つ目は、厚生労働省のホームページからもダウンロードする方法です。印刷が面倒でなければこの方法が一番楽ですね。

合格後に免許の登録手続きを行いますが、手続きの期限がありません。ただ、折角、合格したのであれば、速やかに手続きをしましょう。

不合格時の対応

惜しくも不合格になった場合、免許試験結果通知書を添付することで、受験資格の経歴証明や、本人確認証明書などを新たに作成せずに申し込みをすることができます。

かなり準備をして不合格になるとすぐに再挑戦は辛いかもしれませんが、免許試験結果通知書には、科目ごとの得点が記載されているので、「惜しい!」と思ったら、早めに再受験しましょう。

ところで再受験はいつから出来るでしょうか?

ルール上は、決まりは無いようです。

試験を受ける方は割りと多く、最近では、2ヶ月程度先までは満員になっているので、事実上、そのくらいの間が開きます。その間に点数の低かった科目の強化をして、再受験しましょう。

「合格すれば、あとは、あまり勉強は・・・」という人は、毎年、各社からその年の情報に対応したテキストや問題集を購入して勉強しても良いと思いますが、取得後にきちんと役割を果たさなくてはいけない人は、中央労働災害防止協会が発行している「衛生管理《上》《下》第一種用 受験から実務まで」がお勧めです。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次